この時期、アヤメ科の植物はさまざまな場所で目にします。
カキツバタ、アヤメ、ショウブ…どれもアヤメ科に属する植物で、一見するとよく似ています。私が判別する際に参考にしているポイントは、主に2つです。ご参考になれば嬉しいです。

1.どこに生えているか
★川原や湿地などの水辺:カキツバタ、ショウブ
★土:アヤメ

2.花びらの付け根の模様
★白い筋状:カキツバタ
★黄色い柄:ショウブ
★網状:アヤメ

なお地域差がありますが、カキツバタとアヤメは5月からに花を咲かせており、今の時期に見かける場合、水辺ならカキツバタ、陸地ならアヤメの可能性が高そうです。ショウブは6月に入ってから開花するケースが多く、菖蒲園の見頃はもう少し先になります。

いけばな小原流は、広口の器(水盤)に花を盛るようにいける「盛花」と呼ばれる形を考案した流派です。今では一般的となり、多くの流派で取り入れられています。私も水盤でいける花が好きで、水が美しく反射する作品を見ると、心が癒されます。
週末、燕子花を使った生け花をつくりました。水辺に咲く素朴な水盤の燕子花、凛とした立ち姿が際立つ瓶花、そして絵画のように装飾的な燕子花も見ごたえがあります。表現様式によって同じ花材の見え方がいろいろ変わるのもまた、生け花の面白さのひとつです。

写景自然
瓶花
琳派調