3月3日のひな祭りは、「上巳の節句」というだけでなく、「桃の節句」とも呼ばれて多くの人に親しまれている行事です。季節感や年中行事など自然や文化を大切にするいけばなの教室では、ひな祭りの準備が始まる「雨水」の期間には、桃を使ったいけばな作品を作り飾ります。
桃には、魔除けの効果があるといわれており、女児の健やかな成長を願うのにはピッタリです。また、まっすぐに伸びる枝に、まっすぐに育ってほしいといういけ手の気持ちが込められることも多いようです。
屋外の庭木や河原などに咲く桃の木の花が楽しめるのは、3月後半から4月ごろ。ですが、3月3日に向けて多くの花屋やスーパーなどで桃の枝が販売されます。ふっくら膨らんだ桃色のつぼみが少しずつ開いていく様子をみるのは、この時期ならではの素敵な光景の一つです。