我が家にはかつて、とても可愛い猫がいました。兄猫と同じく腎臓病を患い、闘病生活を経て、9歳で亡くなりました。初めて飼った猫で、今思えば、いろいろな苦労をかけてしまいました。

いけばなを始めた頃、猫にとって有毒な植物があることを私は知りませんでした。いつもお稽古から持ち帰った花や葉を、当然のように部屋に飾っていました。賢い猫で、食べ物の中でも気に入った物しか口にしませんでした。そのため、誤って植物を口にしてしまうということはなかったと思います。けれど、目には見えない花粉などの影響は受けていたかもしれません。本当に申し訳ないことをしました。

猫が食べると危ない植物…実は本当にたくさんあります。ユリ、チューリップ、カラー、ラナンキュラス、スズラン、カーネーションやシクラメン…。挙げたらキリがありません。さらに、モンステラやポトス、アイビーやカポックといったよくある観葉植物などにも、注意が必要です。

興味を示すかどうかは猫によって個体差が大きいため、一概には言えません。ただ、例えば漢方薬のように、昔から人にとって薬として用いられてきた植物が、体の小さな猫にとっては毒になってしまうということは、大いにありえることです。

この本は、東京猫医療センターの服部幸医師が監修しているため、信頼性の高い情報が紹介されています。そして植物に限らず、暮らしに身近で猫にとって危険性の高い物が、細かく列挙されています。猫を飼っているご家庭の方には、ぜひ一度手に取ってみていただきたい本です。

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  • 出版社 ‏ : ‎  ねこねっこ
  • 発売日 ‏ : ‎ 2021/3/12
  • 監修 :服部 幸
  • サイズ : 12.8 x 1.2 x 18.8 cm
  • ISBN 978-4-910212-02-9、C0077