いけばなが遠ざかっている
「私は、この会社に入る前から『いけばな』を続けていまして、そちらに注力することにしました。」
会社の上司も同僚も、まさか退職の理由がこんなこととは思わなかったようです。
もちろん、私とFaceBookでつながっていたり、一緒に食事などする関係の人には、
私が趣味でいけばなであることは知られていましたし、応援もしてくれていました。
いけばな、大好きです。でも…。
周囲からは、いい趣味だけど、敷居が高いものと思われていました。
その理由を聞けば、確かにうなずけるところもたくさんありました。
「いけばなもいいけど、どうやったらいい感じで簡単に花が飾れるかを知りたい。」
そういう声を何人かから頂きました。
今、いけばなは衰退の一途と言われています。
確かに、親世代よりも会員数は大きく減少していて、
日本文化を紹介するイベントにおいても、プログラムに入っていないこともあったりします。
けれども、多くの人は、花が嫌いになったわけではなかった!
私は、少し嬉しく思いました。
そこで、おうちで簡単に花を飾るために役立つ情報も発信したいと思っています。
ワンカップ大関の空き瓶で花を飾る
家の中を探せば、立派な花瓶を買わなくても、なにかしらの容器がありますよね。
食器でも悪くないのですが、衛生面から、廃棄する予定の瓶がおすすめです。
ジャムやオイル、珍味の瓶詰など、意外と冷蔵庫には多くの瓶が眠っています。
リサイクルもできますし、花を飾るのにも結構いいんです。
初回は、リクエストのあった「ワンカップ大関」を使ってみました。
作ってみて思いました。やはり、いけばなの技術は生きる…と。
なぜなら、植物の「どこを見せるのか」「どう見せるのか」という技術こそ、
いけばなで磨かれるものだからです。
たとえば鶏頭。花のうねうねを見せたいため、横向きにしました。
小菊は、山ほど花がついていましたが、小さすぎるつぼみは落とし、向きをそろえています。
薄も、秋を感じさせるため、葉は使わずに、穂だけを使っています。
ただし、おうちに飾るお花に、正解はありません。自分が気に入れば、それでいいのです。
だから、花は難しくないのです。
(補足)私には、写真をきれいに撮影する技術が不足しています。