広報よもやま話vol.1
シキノハナ主宰の木村理沙です。
普段、フリーランスライターのほかに、企業のPRのお仕事もしています。
スタートアップや起業する方が増えて、PRに力を入れたいと考えている人も多いのでは…と思います。
そこで、私の経験や思ったことなどをお伝えする中で、何かお役に立てることがあったら嬉しいです。
PR活動は報われないのが当たり前
PR(パブリックリレーションズ)活動は、プレスリリースを作成したり企業の情報を企画書にまとめて、メディアの方に取り上げていただけるように働きかけるのが主な業務になります。
費用をかけて出稿する広告とは異なり、大きな予算を使わずにテレビや雑誌など影響力の大きなメディアに紹介してもらえた時は、最高にうれしいですし、経営に貢献している実感ややりがいも得られます。
見る人によっては派手で勢いのある仕事のようにも思われるのですが、実際は地道な作業の連続。
採用するかどうかの権限はメディア側にあるので、例えば就職活動や営業活動と同じように、努力が報われないことも多い仕事です。
それでも、何を、どこに取り上げてもらうか、そのためにどうするか、採用に至るプロセスまで、緻密に戦略を立てて粘り強く取り組むのが一般的なPRの活動になります。
メディアの人に採用されないのは、まぁ、仕方ないと思えます。
けれど、「プレスリリース? やりたくない」「忙しいんだから、まきこまないで」と平気でおっしゃる事業部のおじさんが、会社内には時々いるのです。
そんな時、「えっ!? なんで? 商品をPRしたくないんですか??」「こっちが汗かいてやるのに、NG出します?」と思ってしまいますよね。私も、これまで何度も遭遇しています。
時には暴走も必要。求められているのは「結果」
PRに協力しないおじさんの気持ち・・・今なら少しだけわかります。
仕事って、ある程度できる人のところに集中しますよね。
そのおじさんも、私の見えないところでたくさんの業務を抱えています。
PRは、手間暇かけて準備しても、露出しなければ成果ゼロ(むしろかけたコストと労力の分だけマイナス)の世界です。
やらなければいけないことが多い人や、やったらやっただけ成果が見える仕事をしている人にとって、PRは時間や労力をかける価値がないように思えてしまうのです。
加えてそういうおじさんは、過去にはPRに協力してくれたこともあり、そこで成果が出なかった痛い経験の持ち主だったりします。
だから意地悪で言っているのではなく、ご自身の経験から「優先度低い」「やりたくない」と判断されているのです。
とはいえ、広報として、いや会社経営の視点でも、PRしたい商品って必ずあります。
「社長はやれといってるけど、俺はやらない!」というようなおじさんへの対応方法は一つ。プレスリリースではなく、個別の企画提案でメディア露出を勝ち取ってくることです。まぁ、広報の暴走とも言えるかもしれません。
実際、メディアにプロモートしたから露出が決まったのか、メディアから取材依頼がきたかなんて、おじさんにとっては重要ではありません。(広報からしたら大違いですけどね。)
そこで露出があり、結果的に商品や事業によい影響があれば、広報に対する信頼回復につながりますし、その後は良好な協力関係を築けます。
今、「広報活動に思ったような協力が得られないな」と感じている方がいたら、自分主体でどんどんメディアプロモートを進めて、取材や記事露出を取ってきてしまいましょう! 具体的に話が進めば、みんな必ず協力してくれるから、大丈夫ですよ。
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