2025年3月5日からは、二十四節気のひとつ「啓蟄(けいちつ)」です。「啓」は「開く」「開放する」、「蟄」は「土の中で冬ごもりをしている虫」という意味があります。つまり、冬ごもりをしている虫たちが、春の気配を感じて活動を始める頃にあたります。昆虫の中には、寒さが体の機能が働かなくなり動けなくなる種類もあるそうです。そのような虫たちは、気温が少しずつ上がることで、ようやく活動できるようになるのでしょう。
啓蟄の頃に鳴る雷を、「虫出しの雷」「虫出し」「初雷」「春雷」などと言います。ここでいう虫は、昆虫だけでなく広く生物全般を指し、冬眠中の生き物が雷の音に驚いて出てくる姿を表した言葉です。「蟲」という文字を使うこともあります。雷の音で目を覚ますなんて、想像するとなんだか可愛らしいですね。
春はまた、草木の芽吹きや花の開花の時期でもあります。昔は、花が咲くことを「笑(さ)く」と記したそうです。そして春の山を「山笑う」と形容したりします。若芽や花の色により、明るい雰囲気になることを表した言葉で、暗く閉じていた山が開放し明るくなるといった変化の様子が「笑」という言葉からも伝わってきますね。自然と、笑みがこぼれる時期の到来です。
