1月20日は、二十四節気のうち、一年で一番寒い時期をさす「大寒」(だいかん)です。二十四節気では、春の始まりとされる立春から、この大寒までが一年のサイクル。そして、大寒の最終日が豆まきでおなじみの「節分」です。2024年は、2月3日が節分、2月4日が立春です。

本来、節分とは季節を分けるという意味で、「立春、立夏、立秋、立冬の前日」と一年に4回あります。しかしその中でも、新年の始まりと重なることの多い立春は、格別に重要と捉えられてきました。年越しにあたる節分の夜は、特に鬼が出現しやすいと考えられていたため、鬼に炒った豆をぶつけて追い払い、福を呼び込もうというわけで、現在では「立春」の前日が「節分」と呼ばれています。

ちなみに、毎年節分の日には、芸能人や著名なスポーツ選手などが全国各地の神社やお寺で豆まきをしたといったニュースが流れますが、江戸で、この節分の行事を大々的に行ったのは、台東区浅草にある浅草寺が最初だということをご存じでしょうか。今年は土曜日。例年にも増して、多くの人で賑わうでしょう。

なお、魔除けとして玄関先に飾る「柊(ひいらぎ)」。地域によっては、葉のついた柊の枝に、焼いた鰯(いわし)の頭を刺した「柊鰯」を飾る風習が残っているところもあります。また、最近では、のり業界や流通業界のおすすめで、恵方巻も定着してきました。地域によっては、そばを食べたり、歳の数の豆を食べたり。厄を払い、幸せを願う、楽しい行事です。

一年のサイクルが寒暖と連動しているというのは、身体的には意外としっくりくるかもしれません。この寒さを乗り越えれば、春はもう目の前です。