2024年10月8日からは、二十四節気のひとつ「寒露」です。寒さが厳しくなり、草などに冷たい露がつく頃をさします。空気が澄み、秋晴れが続き、夕暮れや夜空の月がきれいに見えるようになる時期です。

毎年10月17日には伊勢神宮で神嘗祭(かんなめさい)が執り行われます。神嘗祭はその年の最初に収穫された稲穂をお供えし、収穫に感謝するお祭りです。
今年は、異例のお米不足で収穫も例年より前倒しで行われたところが多かったと思います。そんな状況ではありますが、かえって食生活の基盤ともなるお米のありがたみを感じる機会にもつながりました。これまで友人たちと、お料理の話をすることはあっても、お米の話をすることはめったにありませんでした。聞いてみれば、いつも実家から送ってもらっているとか、何十年と決まった農家さんから直接購入しているという人も多くて、少し意外でした。振り返ってみれば、我が家も旦那の出身地のお米を買うのが当たり前でした。お味噌やお醤油のように、実はお米にも地域ならではの特性があるのだと改めて気が付きました。
稲刈りが終わると、今度は秋野菜の収穫がピークを迎えます。

また、旧暦9月9日の重陽の節句もこの時期にあたり、秋菊が徐々に開花を迎えます。例年10月から11月にかけて、各地で菊まつりや展覧会が開催されるので楽しみです。10月下旬から始まる亀戸天神菊まつりでは、約500鉢の菊花が展示になります。また11月上旬からは、湯島天満宮で開催される文京菊まつり。菊は邪気を払うと信じられてきた植物です。寒さが深まるこの時期、体を整えたり体調管理を意識したりするタイミングにしてもよさそうです。